一戸建てリフォームと耐震

日本は、大地が生まれるアイスランドに対して地の終わる地とも言え、日本海溝や駿河湾トラフ、南海トラフ、相模湾トラフの4枚の大陸プレートが複雑に入り組み、周期的に大地震が発生しています。その為、日本国内の住宅は強固な耐震構造が必要とされますが、現在は注文住宅などの新築は耐震構造が義務化されていますが、建築基準法の耐震基準が強化される1981年6月以前の住宅は耐震構造が義務化されていない為に、阪神淡路大震災では多くの木造住宅が倒壊しています。
現在では、30年を超えてリフォームする住宅の多くに耐震補強工事を必要とするケースが多くなっています。
住宅の耐震性を明確にする耐震診断は、建物の設計図や建物の概要、建物の構造種別、建物の架構、増改築の履歴の有無、建築確認通知書の存在の有無、検査済証の有無などの予備調査を行い、コンクリート試験、超音波探傷試験などの現地調査を行います。場合によっては、2次調査としてさらに精密な調査を行い4段階で耐震診断を判定します。
耐震工事には、屋根の軽量化や耐震金具による補強、基礎部分の補強、劣化部分の補強、外壁による補強などがあります。
日本の住宅の多くは、非常に重い瓦屋根を用いている為に重心が高く地震の横揺れに非常に弱い特徴があり、重量の軽いコンクリート系のスレートに屋根へリフォームする事でかなり耐震性能が向上します。
耐震金具による補強工事は、梁や土台、筋交い、柱などに専用の耐震金具を設置する比較的簡単な工事で済むので、一箇所の設置費用は安く短時間で済む上に効果も高いので多くのリフォーム現場で用いられています。
基礎部分の補強工事は、劣化している部分の基礎や基礎の追加による補強などで耐震性能を向上させますが、家屋の基礎部分を露出させる必要があるので費用がかさみます。
劣化部分の補強工事は、柱や梁などの腐った部分や強度の足りない部分に柱や梁を追加する事で耐震性能を向上させます。その為、間取り変更などのリフォーム時に行われることが多くあります。
外壁による補強工事は、外壁もしくは内壁を一時的に撤去し、壁内に筋交いなどのブレースを取り付けて補強する工事です。その際に、断熱工事をしっかりとリフォームしておけば、耐震性能が向上し安心して長く暮らせるだけで無く、冬は暖かく夏は涼しい健康的に快適な暮らしが過ごせる素晴らしい住宅になります。
更に、バリアフリー対応にリフォームすれば、何の憂いも無くなります。